- 2026年4月16日
過活動膀胱について
急な尿意や尿もれでお悩みの方へ
「1日に何回もトイレに行く」
「急にトイレに行きたくなって、我慢するのが難しい」
「外出先で真っ先にトイレの場所を確認してしまう」
「トイレに間に合わず、漏れてしまったことがある」
こうした症状がある場合、『過活動膀胱(OAB)』の可能性があります。 40歳代では10%以上が悩んでいると言われており、加齢とともにその頻度も増加し、80歳以上では30%超えると言われる非常に身近な病気です。しかし、実際に受診される方はまだ少ないのが現状です(全体で20%弱)。過活動膀胱は、適切な治療で生活の質を大きく改善できます。我慢せず、まずは当院にご相談ください。
1. 過活動膀胱とは?
自分の意思とは関係なく、膀胱が勝手に収縮してしまう状態です。 過活動膀胱の診断は『尿意切迫感(突然で我慢しにくい強い尿意)』が主な症状で、時には『尿意を我慢できずに尿をこぼしてしまうこと(失禁)』を伴う状態を指します。ただし、実際には失禁が必須条件ではなく、『急な尿意と頻回な尿意』が中心的な特徴です。
2. 診断・検査
まずは患者様の症状を詳しく伺うことから始めます。
- 問診(質問票): 「過活動膀胱症状質問票(OABSS)」を用い、症状の程度を客観的に評価します。
- 尿検査・超音波(エコー)検査: 「頻尿の原因が他の病気ではないか」「尿がしっかり出し切れているか(残尿)」を確認します。男性の場合は、前立腺肥大症の有無もあわせて調べます。尿路感染症、膀胱腫瘍、膀胱結石など疾患の除外も重要です。
※非常に簡単な検査で、痛みもありませんのでご安心ください。
3. 治療
お薬だけでなく、生活習慣の改善と組み合わせて「溜められる膀胱」を作っていきます。
① 行動療法(ご自身でできるトレーニング)
- 生活指導: 水分の取り方のアドバイスや、カフェインなど刺激物の制限。
- 膀胱訓練: トイレを少しずつ我慢し、膀胱に尿を溜める練習です。15分単位で徐々に間隔を延ばし、2〜3時間持たせることを目標にします。
- 骨盤底筋体操: 肛門や腟を締める運動で、膀胱を支える力を鍛えます。尿もれにも効果があります。
※当院で正しい方法を指導いたします。
② お薬による治療(効果的な対症療法)
- 抗コリン薬: 膀胱の勝手な収縮を抑え、尿意を鎮めます。
口の渇きや便秘といった副作用がしばしば見られます。また、閉塞隅角緑内障の方には使用できません。 - β3作動薬: 膀胱を広げやすくして、尿を溜められる量を増やします。
口の渇きなどの副作用が少ないのが特徴です。
③ 難治性の方への治療(ボトックス注射)
お薬で改善が見られない場合、『ボツリヌス毒素(ボトックス)膀胱壁内注入療法』を行っています。
- 治療内容: 内視鏡で膀胱の壁に薬剤を注入し、膀胱の異常な収縮を直接抑えます。
- 特徴: 2019年から保険適応となった高い効果が期待できる治療です。当院では日帰りで受けることが可能ですので、ご興味がある方はお気軽にご相談ください。
一人で悩まず、快適な日常を取り戻しましょう。
「年だから仕方ない」と諦める必要はありません。トイレの不安がなくなるだけで、旅行や外出がぐっと楽しくなります。ぜひ一歩踏み出して、当院のドアを叩いてみて下さい!