前立腺肥大症とは
男性に特有の生殖器である「前立腺」は、精子を元気にする前立腺液を分泌する役割があります。
これは膀胱付近に存在しており、尿道を取り囲んでいるため、前立腺が肥大化すると尿道を圧迫します。
そのため、尿がでにくくなるなどの排尿障害の症状が出るようになります。
下表のような症状があるときは、前立腺肥大症の可能性もあるので、まずは当院の泌尿器科をご受診ください。
よくみられる症状
- 尿をする回数が多い
- 急に尿意がおそってきて我慢するのが難しい
- 我慢できずに尿を漏らしたことがある
- 夜中に何度もトイレに行く
- 尿の勢いが弱い
- 尿が出始めるまでに時間がかかる
- 尿が分かれて出る
- 尿をするときに力まなくてはならない
- 尿をしてもすっきりした感覚が得られない
主な原因
前立腺が肥大する原因としては、男性ホルモンの働きや生活習慣病、食生活などが指摘されています。
例えば、糖尿病や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病になると、インスリンの影響で前立腺の筋肉が緊張しやすくなったり、血流が悪化して前立腺に悪影響が及んだり、慢性的な炎症によって前立腺組織の増殖が刺激されたりするため、前立腺肥大症のリスクが高まります。
ただし、こうした要因がなかったとしても、加齢とともに発症者が増えていき、80歳以上の男性では、8割以上の方が前立腺肥大症になると言われます。
前立腺肥大症の治療
前立腺肥大症は良性の疾患なので、進行して前立腺がんに変化することはありません。
そのため、とくに症状がなければ薬物療法で対応することもあります。
患者さまの症状により、前立腺の緊張を緩めて尿の通りを良くするお薬を処方したり、男性ホルモンの作用を抑えて前立腺を小さくさせるお薬を使ったりします。
ただし、前立腺肥大症を長年放置していると膀胱が硬くなるなどの変化が起こり、腎機能障害や人工透析の原因となることもあるので、患者さまの状態によっては肥大した前立腺組織を切除や蒸散によって取り除くこともあります。
手術としては、尿道から内視鏡を挿入してレーザーを照射し、肥大した前立腺の内腺をくり抜いたり、内視鏡の先端に装着した切除ループを使って前立腺を切除したり、前立腺組織にレーザーを照射して蒸散させたりします。